「顔色が悪く、どんより曇って見える…」――肌が乾燥してくすみが出ると、そんなお悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。
実は一口に「くすみ」といっても、原因や対処法は様々。だからこそ、自分の肌状態に合ったケアを選ぶことが大切です。
本記事では、主なくすみの原因や、くすみにアプローチするスキンケア方法を解説します。肌のくすみに悩む方にとって、スキンケアを見直すひとつのきっかけになれば幸いです。

監修者:福井 美典
医師(糖尿病専門医・抗加齢医学専門医・救急科専門医・総合内科専門医・栄養療法医・美容皮膚科医)
糖尿病内科・栄養療法・美容皮膚科に従事。分子栄養学に基づき、不足栄養素を補うことで、 からだの細胞を活性化させる栄養療法を取り入れている。糖尿病診療においては、からだにやさしい血糖値コントロールを基本に、低糖質・高タンパク質の食事の大切さを、臨床で自ら栄養指導をしている。美容皮膚科診療においては、美容施術のみならず、栄養療法を基本としたインナーケアにも尽力している。
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※本記事には商品紹介の項目が含まれますが、医師が特定の商品を推奨するわけではありません。
肌のくすみとはどんな状態?
そもそも、「肌がくすんでいる」とはどのような状態を指すのでしょうか。
くすみとは、肌本来の明るさが失われ、全体的に暗く見えてしまう状態をいいます。そのため、顔がどんより曇って見えたり、実年齢より上に見られてしまったりすることもあります。
くすみにはいくつか種類があり、黄味がかって見えるものや、茶色っぽく見えるものなど、色の違いがあるのが特徴です。くすみの色は原因によって異なりますが、いずれの場合も肌本来の色ではないため、どこか不健康な印象を与えてしまいます。
肌の明るさや透明感が失われると、顔全体の印象にも影響します。自分のくすみのタイプと原因を知ることが、適切なケアの第一歩です。
くすみの主な原因
くすみの主な種類は、以下の通りです。
それぞれのくすみの特徴も合わせて紹介するため、自分のくすみはどのタイプに当てはまるか確認しましょう。
1. 乾燥によるくすみ
以下のような状態の場合、肌のくすみは「乾燥」が原因の可能性があります。
肌色がグレーっぽいくすみ
肌表面が粉っぽい
カサカサしている
テカリが気になるからクリームを使っていない
肌の水分量が低下して表面が乾燥している状態だと、グレーっぽいくすみになることがあります。ツヤのない乾燥した肌は、顔色が暗く見える原因にもなります。
乾燥はくすみだけでなくハリの低下やしわなどの原因になるため、うるおいを保つケアを日々意識していきたいですね。
2. 蓄積した古い角質によるくすみ
以下のような状態の場合は、肌に蓄積した「古い角質」が原因の可能性があります。
使っているクレンジングと自分の肌の相性が悪いと感じる
メイクを落とさずに寝てしまう習慣がある
肌がごわついている
不規則な生活を送っている
ストレスを感じている
クレンジングが自分の肌に合っておらず、汚れが落ちきっていないと、くすみの原因になることがあります。
また、肌の代謝(ターンオーバー)が乱れて角質が蓄積することも、くすみの原因のひとつです。肌の代謝(ターンオーバー)の乱れは、ストレスや不規則な生活による自律神経の乱れが関係している場合が多いとされています。
3. メラニンによるくすみ
以下のような状態の場合、肌のくすみは「メラニン」が原因の可能性があります。
肌色が茶色っぽいくすみ
紫外線を浴びる機会が多い
スキンケアやクレンジング時に肌への摩擦が多い
色素沈着につながる「メラニン色素」は、紫外線や肌への摩擦が原因で過剰に生成されます。茶色っぽいくすみは、このメラニンが関わっている可能性があります。
日差しが強い時期をはじめ、日頃の紫外線ケアが不十分な場合は注意が必要です。また、スキンケアの際に何度も肌を擦るなど、摩擦を繰り返すとくすみの原因になる可能性があります。
4. 血行不良によるくすみ
以下のような状態の場合、肌のくすみは「血行不良」が原因の可能性があります。
肌色が青黒っぽいくすみ
顔がどんより曇って見える
睡眠不足
運動不足
冷え性
偏った食生活
血行不良によって肌に栄養が行き渡らないと、肌に青みがかったくすみが生じることがあります。血行不良は、睡眠不足・運動不足・冷え性・偏った食生活などが原因で引き起こされることが多いです。
なお、血行が滞りやすい体質や肩こりが原因で、くすみを引き起こすケースもあります。
5. 肌の糖化によるくすみ
以下のような状態の場合、「肌の糖化」が原因の可能性があります。
肌色が黄色っぽいくすみ
糖質の多い食事をしている
運動不足
加齢
「糖化」とは、余分な糖や脂質とタンパク質が結びついて、変色してしまうことを指します。肌の糖化が起こると、AGE(終末糖化産物)という物質が発生し、褐色のAGEが肌に蓄積することでくすみにつながってしまいます。
一般的に、肌の糖化は年齢を重ねるほど発生しやすくなりますが、生活習慣によっては年齢に関係なく起こる場合があります。黄色っぽいくすみが気になっている場合は、肌ケアだけでなく、食事をはじめとする生活習慣を見直しましょう。
【原因別】くすみをケアする方法
以下では、くすみにアプローチするスキンケア方法を解説します。原因ごとに紹介するため、自分のくすみに合ったケア方法を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 乾燥によるくすみのケア方法
乾燥によるくすみのケアは、とにかく保湿することが大切です。
特に、頬・口元・目元など皮膚の薄い部分は乾燥の影響を受けやすく、トーンが沈んで見えやすい部位です。クレンジングや洗顔後は、すばやい保湿を心がけましょう。
使用するアイテムの洗浄力が合っていないと肌が乾燥しやすいため、自分の肌に合うアイテムを選び、うるおいを必要以上に取りすぎないよう、注意が必要です。
また、化粧水・乳液に加え、肌状態に合わせてクリームや美容液を取り入れてみるのもひとつの方法です。なかでも、目元は顔全体の印象にも直結しやすい部位であるため、目元のくすみが気になる方は専用の美容液などを取り入れて、より丁寧なケアを意識してみてください。
日中は、スプレータイプの化粧水を持ち歩き、こまめに保湿する方法もおすすめです。
そのほか、皮脂を取りすぎないことも乾燥ケアには欠かせません。テカリが気になる場面でも、洗顔の頻度やあぶらとり紙などの使いすぎには注意し、肌にとって必要なうるおいを残すよう、意識しましょう。
なお、空調の設定など環境面にも意識を向けられると、より乾燥を防ぎやすくなります。
2. 蓄積した古い角質によるくすみのケア方法
古い角質によるくすみのケアは、角質を蓄積させず、正常に洗い落とすために、しっかりスキンケアを行うことが大切です。
特に、フェイスラインや目元・口元周りなど、動きの多い部分は角質が厚くなりやすく、くすみが目立つこともあるため、意識的にケアすることが重要です。
くすみが気になる際は、いつも以上に丁寧にクレンジングや洗顔を行い、汚れやメイクをやさしく落としていきましょう。
また、通常のスキンケアに加えて、ピーリングやスクラブによる角質ケアを取り入れるのもひとつの方法です。ただし、頻度が多すぎると必要なうるおいまで奪ってしまうことがあるため、使用する際は記載された頻度を守りましょう。
そのほか、毎日のスキンケアに加え、バランスのとれた食生活や十分な睡眠など、規則正しい生活を心がけてみてください。
3. メラニンによるくすみのケア方法
メラニンによるくすみのケアは、紫外線ケアを徹底することが大切です。
外出時は日焼け止めを忘れずに塗り、汗をかいたり長時間外出したりする場合は、こまめに塗り直す習慣をつけましょう。
紫外線は夏場に限らず一年を通じて降り注いでいるため、日常的に日焼け止めを塗る習慣をつけることが重要です。さらに、日傘や帽子などを併用すると、より効果的に紫外線を防ぐことができます。
また、紫外線ケアを徹底するためには、UVカット効果のあるメイク用品の活用も有効です。下地やファンデーションにUVカット機能があるものを使用すれば、紫外線防止効果が期待できます。
なお、摩擦はメラニンの過剰生成を引き起こす原因になるため、スキンケアやクレンジングの際は肌を擦らず、やさしく洗うように心がけましょう。
4. 血行不良によるくすみのケア方法
血行不良によるくすみのケアには、血流を促す行動の習慣化が大切です。
疲労やストレスを溜めないように意識し、お風呂ではしっかり湯船に浸かって、十分な睡眠を取るようにしましょう。
なお、ストレスは血行不良につながりやすいため、日頃からストレスを溜めないことや、自分に合ったストレス解消方法を見つけておくことも大切です。
また、血流が良くなるように、スキンケア中にマッサージを行うのもおすすめです。くすみの原因になる摩擦に十分注意し、リラックスできるマッサージを取り入れましょう。
5. 肌の糖化によるくすみのケア方法
肌の糖化によるくすみのケアには、食生活の改善がおすすめです。
甘いものや炭水化物が食生活の中心になりがちな方は、摂りすぎないよう、少しずつ見直してみてはいかがでしょうか。菓子パンや白米を過剰に食べる、ジュースをよく飲むなどの行動はできる限り避け、余分な糖質を摂らないように注意しましょう。
まとめ:くすみの原因を知ってケアしよう
肌がくすんでいると、顔色が冴えなかったり、実年齢よりも上に見られてしまったりと、本来の印象がうまく伝わらないことがあります。くすみの原因はひとつではなく、乾燥・汚れの蓄積・メラニン・血行不良・肌の糖化など、様々です。
ケア方法は原因ごとに異なるため、まずは、自分のくすみのタイプを知り、肌状態に合ったスキンケアや、生活習慣の見直しが大切です。
本記事でご紹介したポイントを参考に、自分にとって心地良い方法から取り入れてみてください。肌にやさしく向き合う日々の積み重ねが、すこやかな明るさを育んでいきます。
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