「日焼け止めを毎日塗っているけれど、きちんと落とせているかわからない…」――そんな不安を感じたことはありませんか。
本記事では、日焼け止めの適切な落とし方を、日焼け止めのタイプや塗った部位別に詳しく解説し、肌を整えるためのスキンケアを紹介します。本記事が、自分の肌とより丁寧に向き合うきっかけになれば幸いです。
なお、以下の記事では、クレンジングの機能や種類を詳しく紹介しています。自分に合うクレンジングを探している方は、以下の記事も併せてご覧ください。
▷関連記事:「クレンジングとは?洗顔との違いや手順、種類や選び方、注意点を紹介!」

監修者:中野 貴光
練馬駅徒歩2分、形成外科・皮膚科・美容皮膚科「よしクリニック」院長。
幼児期に重度の熱傷を受傷し、皮膚移植手術を受けて一命を取りとめた経験から形成外科医を志す。平成9年、筑波大学医学専門学群卒業。東京女子医科大学の形成外科学教室に入局。東京大学医学部形成外科への国内留学、日本大学医学部形成外科でのオープニングスタッフとしての赴任等を経て、2年間アメリカのテキサス大学に留学。帰国後、医学博士を取得。令和元年6月に練馬で「よしクリニック」を開業。患者の立場に立ったわかりやすい説明と丁寧な治療で信頼を集めている。
【所属学会】日本皮膚科学会、日本形成外科学会、日本美容外科学会、日本熱傷学会、日本レーザー医学会、日本手外科学会、日本抗加齢医学会
【資格】日本形成外科学会形成外科専門医、日本熱傷学会熱傷専門医、日本レーザー医学会レーザー専門医、日本手外科学会手外科専門医、日本形成外科学会小児形成外科分野指導医、医学博士
※本記事には商品紹介の項目が含まれますが、医師が特定の商品を推奨するわけではありません。
日焼け止めをきちんと落とさなくてはならない理由
そもそも、なぜきちんと日焼け止めを落とす必要があるのでしょうか。
日焼け止めをきちんと落とさず放置すると、以下のようなトラブルを招く原因になるため、注意が必要です。
ニキビ・肌荒れなど肌トラブルの原因になる
日焼け止めが肌に残ったままだと、「毛穴詰まり」「肌荒れ」「ニキビ」の原因になります。
肌に残った日焼け止めが毛穴をふさぎ、汚れや皮脂が蓄積することで、乾燥やゴワつきなどの肌トラブル※につながります。
特に、皮脂分泌が多い「脂性肌」の方は、炎症を伴う赤ニキビや吹き出ものができるリスクが高まるため、日焼け止めの落とし残しには十分な注意が必要です。
また、長時間にわたって日焼け止めを塗布し続けると、角質層への刺激や負担が蓄積し、肌のバリア機能が低下するリスクもあります。
※ 肌荒れ、乾燥、赤み
肌のくすみ・毛穴黒ずみの原因になる
日焼け止めをきちんと落とさずに放置すると、肌の代謝(ターンオーバー)が乱れ、乾燥して「くすみ」や「黒ずみ」の原因になります。
「最近肌がくすんで見える」と感じる方は、古い角質が正常に剥がれ落ちにくくなっているサインです。
また、毛穴に日焼け止めの成分や汚れが蓄積されると、空気に触れた表面が黒ずみ、肌の透明感を損ねてしまいます。
鼻周りやあご下など、皮脂分泌の多い部位は黒ずみ毛穴の原因になりやすいため、念入りなクレンジングが必要です。
日焼け止めの適切な落とし方
肌トラブル※を予防するためには、日焼け止めのタイプや使用部位に応じて、適切な手順で丁寧にクレンジングすることが大切です。
特にウォータープルーフや密着力のあるタイプは、通常の洗顔だけでは落としきれない場合もあります。
以下では、「日焼け止めのタイプ」と「部位(顔・身体)」に分けて、適切な落とし方を紹介します。
※肌荒れ、乾燥、赤み
【日焼け止めタイプ別】日焼け止めの適切な落とし方
日焼け止めを適切に落とすためには、そのアイテムの「処方」に目を向けることが大切です。
SPFやPAの数値は紫外線への防御力を表す指標ですが、「落としやすさ」とは直接的な関係がありません。実際、紫外線への防御力が高くても「石鹸で落とせる」というアイテムも増えています。一方、SPFが控えめでも、密着力がありクレンジングが必要なアイテムもあります。つまり、「数値だけでは判断できない」のが日焼け止めの落としやすさです。
なお、最終的には「各商品パッケージに記載された日焼け止めの落とし方」を参考に、自分の肌をやさしく労わるクレンジングアイテムを選びましょう。
以下では、便宜上「SPF値が高い/低い」製品を分類軸としながらも、落とし方の考え方は「石鹸で落としきれない処方の日焼け止めを使った場合」に焦点を当てて紹介します。
SPF(紫外線防御効果)値が高い日焼け止めの落とし方
SPF値の高い日焼け止めは、スポーツ用・レジャー用などのウォータープルーフ処方や密着度の高いタイプが比較的多く、なかには、石鹸で落としきれないアイテムもあります。
その場合は「オイルタイプ」や「リキッドタイプ」など洗浄力のあるクレンジングを使って丁寧に落としましょう。
「しっかり落としたいけれど、洗いあがりのつっぱり感が気になる」という方は、「ジェルタイプ」で、かつ洗浄力を持つクレンジングを使うのがおすすめです。
なお、身体に広範囲に塗った場合は、ボディ用のクレンジングを使うと効率良くオフできるでしょう。
SPF(紫外線防御効果)値が低い日焼け止めの落とし方
SPF値が低い日焼け止めは、普段使い用として石鹸で落とせるアイテムが比較的多いものの、処方によっては密着感が強く、やさしいクレンジングを使ったほうが肌への負担を抑えながらしっかり落とせる場合もあります。
SPF値が低いタイプで、石鹸で落としきれない日焼け止めの場合は、「ミルクタイプ」「ジェルタイプ」など低刺激・保湿タイプのクレンジングがおすすめです。洗浄力よりも肌への負担を考慮しながら、マイルドに洗い流せると良いでしょう。
特に、敏感肌や乾燥肌の方は、ミルクタイプのクレンジングがおすすめです。
石鹸で落とせる日焼け止めの落とし方
「石鹸で落とせる日焼け止め」は、クレンジング自体が不要で、簡単に落とせる設計になっています。
石鹸で落とせる日焼け止めの場合は、商品パッケージに必ず「石鹸で落とせる」旨が記載されているため、使用前に表記を確認するようにしましょう。
ただし、石鹸で落とせる日焼け止めもメイクや皮脂と混ざっている場合は、きれいに落とせない場合があります。
下地やメイクを塗り重ねていたり、外でたっぷり汗をかいたりした時は、クレンジングを併用するのが理想的です。
子供用の日焼け止めの落とし方
小さな子供がいるご家庭では、子供用の日焼け止めを使用する機会もあるでしょう。
子供の肌はとてもデリケートなため、大人と同じクレンジング方法では刺激が強い場合があります。そのため、肌に刺激を与えないよう、やさしい落とし方を心がけることが大切です。
例えば、「ベビーオイル」や「ベビー用の乳液」でやさしく落とし、その後、泡立てた石鹸で丁寧に洗い流す方法がおすすめです。
洗い流した後は、肌の乾燥をケアするために、「低刺激のクリーム」や「ベビーローション」などでしっかり保湿することを心がけられると良いでしょう。
【顔・身体別】日焼け止めの適切な落とし方
次に、顔と身体別に日焼け止めの適切な落とし方を紹介します。
以下のポイントを確認して、日焼け止めの適切な落とし方を把握しましょう。
顔に塗った日焼け止めの落とし方
顔に塗った日焼け止めを落とす際は、「クレンジング剤を肌になじませる工程」と、「すすぐ工程」がポイントです。
まずは、クレンジング剤を手のひらで温めてから、やさしく円を描くイメージでなじませます。
指の腹を使って、小鼻周辺など凹凸のある部分や、フェイスライン、髪の生え際、首元などの洗い残しやすい部分も忘れずに落とすよう、意識しましょう。
なお、長時間のクレンジングは肌に負担がかかるため、1分程度を目安に手早くなじませます。
クレンジングがなじんだら、人肌程度のぬるま湯を使って、肌を強く擦らず、やさしく洗い流します。
特に、目元など皮膚が薄く繊細な部位は、摩擦を避けてやさしく落とすお手入れを心がけてみてください。
身体に塗った日焼け止めの落とし方
顔と同様、身体に塗った日焼け止めも落とし残しがないように、丁寧にクレンジングを行います。特に、ウォータープルーフタイプは入念に洗い流しましょう。
身体は、ボディ専用の「ジェルタイプ」や「オイルタイプ」のクレンジングを使うと落としやすいです。
肘・膝の裏・デコルテ・肩・背中など、凹凸があったり自分で見えにくかったりする部位は、落とし残しやすいため、より丁寧なお手入れを心がけましょう。
落とす際は強く擦らず、やさしくなでるイメージでクレンジング剤をなじませます。クレンジング後は、しっかり泡立てた石鹸やボディソープで、全身を包み込むように洗い流すことを意識してみてください。
なお、落とした後は、肌が乾燥しないようにボディクリームやミルクで保湿し、肌状態を整えることも大切です。
日焼け止めを落とす時の注意点
日焼け止めをしっかり落とすことは大切ですが、方法を誤ると肌にダメージを与えてしまう恐れがあります。日焼け止めを落とす際は、適切な落とし方と併せて、以下の3点を意識してみてください。
強く擦らず、クレンジングをやさしくなじませる
日焼け止めを落とす際は、肌を強く擦らず、クレンジング剤をやさしくなじませることを心がけましょう。
ゴシゴシと強く擦ると、摩擦によって肌の角層が傷つき、バリア機能が低下して乾燥・肌荒れ・ニキビなどの肌トラブル※につながる可能性があります。
なお、クレンジング剤は、肌の摩擦を抑えながらも汚れを落としやすいアイテムを選ぶのがおすすめです。例えば、ジェルタイプやクリームタイプなどがあります。
クレンジング剤は手のひらや指の腹でやさしく広げながら塗布し、肌に負担をかけないようになじませます。
敏感肌の方や乾燥肌の方は、特に丁寧なお手入れが大切です。ティッシュオフやコットンを使っての摩擦は避け、肌になじませたクレンジングをしっかり乳化(水を加えてオイルをミルク状にして落とすプロセスのこと)させてから洗い流しましょう。
※肌荒れ、乾燥、赤み
ぬるま湯で丁寧にすすぐ
クレンジングを洗い流す際は、30〜32℃程度のぬるま湯が適温とされています。
熱すぎるお湯は、皮脂や油分を必要以上に洗い流したり、肌を傷める要因になったりするため、注意しましょう。
すすぐ際は、手のひらですくったぬるま湯をやさしくかけて洗い流します。シャワーを使う場合は、肌に負担のない水圧に調整してから、洗い流すのがおすすめです。
洗い残しがないよう注意する
日焼け止めの洗い残しがあると、肌トラブル※につながってしまう場合があります。凹凸があったり皮膚が重なったりする部位は、洗い残しやすい部位であるため、注意が必要です。
洗い残しやすい部位
顔:髪の生え際・フェイスライン・小鼻周り・首周り など
身体:肘や背中など見えにくい部位・膝の裏や脇の下などしわのある部位
また、汗や皮脂が多く分泌される部位では、日焼け止めと混ざり落ちにくくなる場合があるため、泡立てた石鹸やボディソープで丁寧に洗浄できると良いでしょう。
※肌荒れ、乾燥、赤み
日焼け止めを落とした後のスキンケア
日焼け止めを落とした直後の肌は、クレンジングや洗顔で皮脂や水分が奪われ、乾燥しやすくデリケートな状態です。そのため、日焼け止めを落とした後のスキンケアは、肌の健康を維持するうえで欠かせない大切なステップになります。
クレンジング後は、肌のバリア機能を損なわないように、肌にやさしい低刺激の洗顔料を使って洗顔すると良いでしょう。
洗顔後は、化粧水や乳液でしっかり保湿し、肌の水分バランスを整えることが大切です。肌の水分バランスを整えることで、引き締まったすこやかな肌状態を目指せます。
なお、日焼け止めをしっかり塗っていても、日焼けしてしまうこともあります。そんな時は、ビタミンC誘導体などを配合した化粧品で保湿するのがおすすめです。
日焼け後のケアについては、以下の記事も併せて、ぜひ参考にしてください。
▷関連記事:「日焼け後ケアはどんなことをすれば良い?具体的なケア方法と注意点を徹底解説!」
まとめ:日焼け止めの適切な落とし方で、毎日のスキンケアをもっと心地良く
日焼け止めは、紫外線から肌を守るために欠かせないアイテムですが、適切に落とせていないと、肌トラブル※の原因になりかねません。
日焼け止めを落とす際は、自分が使う日焼け止めのタイプに適したクレンジングを行うことが大切です。クレンジングと洗顔で皮脂や汚れを洗い流した後は、今の肌の状態に合った保湿ケアを行い、乾燥や肌荒れを防ぎましょう。
本記事では、日焼け止めのタイプ別や部位別に適した落とし方、落とす際の注意点を詳しく解説しました。
適切な手順で日焼け止めを落として、肌にとって気持ちの良いケアをしながら、“ととのえる”意識で毎日のスキンケアに向き合いましょう。
※肌荒れ、乾燥、赤み
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また、そもそも日焼け止めを適切に落とすには、肌をきれいに整えるスキンケアが大事です。