「しっかり保湿しているのに、なぜか肌の調子が気になる…」――そんな風に感じたことはありませんか。
肌をうるおわせるためのケアは大切ですが、実は“保湿しすぎ”がかえって肌トラブルの原因になることもあります。ベタつきや毛穴の詰まり、赤みなどの不調は、過度な保湿が関係しているかもしれません。
本記事では、「保湿しすぎ」とはどういう状態なのか、起こりうる肌のトラブルや、保湿しすぎの状態を招くスキンケア習慣を解説します。
また、今日から取り入れられる適切なケア方法も紹介します。本記事が、スキンケアの習慣を見直すきっかけになれば幸いです。
なお、スキンケアの手順やアイテム選び、保湿について詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
▷関連記事:顔の保湿は重要?スキンケアの手順や肌質・季節別にアイテムの選び方を解説
▷関連記事:保湿とは?保湿力が低下する原因や基本的なスキンケアについて解説

監修者:石田 清隆
広島ステーションクリニック 理事長
愛媛大学医学部卒業後、愛媛県立中央病院 内科医長、松山市民病院 内科部長、医誠会病院(現医誠会国際総合病院)肝臓センター所長、広島市民病院 内科部長などを経て、広島ステーションクリニックを開院。画像診断、栄養療法、運動療法、美容皮膚を統合した医療を行うMilky Cloud Well-being Centerも運営。また、著書に『人生を好転させる2week 鉄活』あり(2023年3月発刊)。
「ここに来て良かった」と言っていただけるように、患者様ひとりひとりに適した治療の最高の提案ができるよう努力しています。
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※本記事には商品紹介の項目が含まれますが、医師が特定の商品を推奨するわけではありません。
「保湿しすぎ」とはどういう状態?逆効果になる?
「保湿しすぎ」とは、肌へ必要以上に水分・油分を与えている状態を指します。
本来、すこやかな肌は角層が水分をたっぷりと抱え込み、皮脂膜がそのうるおいを守る仕組みを備えています。ところが、保湿アイテムを重ねすぎると、肌が自らうるおいを保つ力を使わなくなり、保湿機能が低下しやすくなります。
「たくさん保湿しているのに、ベタつく」「うるおっているはずなのに乾燥を感じる」などのサインが出ている場合、保湿のしすぎが関係しているかもしれません。与えすぎのケアは、肌のバランスを乱してしまうおそれがあるため、注意が必要です。
保湿しすぎで起こる代表的な肌のトラブル

保湿しすぎで起こりうる肌のトラブルには、以下のようなものがあります。
バリア機能の低下によるかゆみ・赤み
保湿をしすぎると、肌の角層がふやけ、バリア機能が低下することがあります。紫外線やホコリなどの外部刺激に敏感になり、かゆみ・赤みが出たり、肌がヒリヒリと感じたりするケースも多いです。
また、化粧水をつけすぎて肌表面に残ると、それ自体が刺激となって肌荒れの原因になることもあります。
肌の乾燥
保湿をしすぎると、かえって肌本来の水分保持機能が低下する場合があります。肌のバリア機能が弱まることで、水分蒸発が起こりやすくなってしまうためです。
たっぷりと化粧水で保湿するケアを続けていると、肌がその状態に慣れてしまい、自ら水分を保つ力が弱まることがあります。
また、肌の水分・油分のバランスが崩れてしまう原因にもなります。結果として、肌がつっぱる感じや、かさついた状態につながってしまいます。
皮脂の過剰分泌・毛穴詰まり
水分・油分を与えすぎると、皮脂分泌が過剰になる場合があります。
皮脂分泌が過剰になると毛穴が詰まりやすくなり、黒ずみや吹き出物の原因になります。肌表面がベタついて化粧ノリが悪くなるほか、ざらつきが気になることもあるでしょう。
毛穴が目立つ状態では、メイクをしても浮いてしまう可能性があります。清潔感のある肌を保つためにも、適切な保湿量を心がけることが大切です。
ニキビ・炎症
保湿しすぎると、角層がゆるんで雑菌が繁殖しやすい状態になってしまいます。皮脂の過剰分泌が原因になるケースも多く見られます。
その結果、ニキビ・炎症など肌のトラブルが起こりやすくなります。特に敏感肌やニキビ肌の方は、症状が悪化してしまう可能性もあるため、注意が必要です。
保湿しすぎの状態を招くスキンケア習慣
保湿しすぎの状態を招くスキンケア習慣には、以下のようなものがあります。
化粧水・乳液の使用量が多い
化粧水・乳液・クリームなどを必要以上に塗布する習慣がある方は、保湿しすぎた状態になることがあります。
一度のスキンケアで重ねすぎると、肌が水分・油分を吸収しきれなくなってしまいます。過剰に与えることで角層がふやけてしまい、バリア機能の低下を引き起こす可能性があります。
「たくさん塗って保湿すること」が、かえって肌のトラブルにつながる場合もあります。保湿ケアの本来の目的は、「とにかく肌に水分を入れること」ではなく、「肌のうるおいを保つ角層の環境を整えること」と覚えておきましょう。
複数の保湿系アイテムを重ねている
保湿成分を含んだスキンケアアイテムをいくつも重ねて使う習慣があると、保湿しすぎの状態になりやすいです。同じような効果のアイテムを重ねて使うことで、肌へ必要以上に水分・油分を与えてしまうことがあります。
また、自分の肌に合わないテクスチャのアイテムを選んでいる場合も、保湿しすぎの状態を招くことがあります。
肌に必要な栄養や水分を見極めず、ただ「量」で補おうとするケアにならないよう、注意が必要です。肌の状態をしっかり観察しながら、本当に必要なものだけを厳選して取り入れるようにしましょう。
「今の肌」に合わないスキンケアを続けている
夏の湿度や冬の乾燥、冷暖房の使用による環境変化を考慮せず、同じスキンケアを続けていると、肌にとっては過剰なケアになってしまうことがあります。
肌の状態は季節やその日によって変わるため、使用するアイテムの種類や量を柔軟に見直すことが大切です。
特に、湿度の高い時期や肌が敏感になっている時に、いつも通りの保湿ケアをすると、肌に負担がかかることもあるでしょう。
環境やその日の肌に合わせて、必要なケアを見極め、スキンケアの内容を調整することが大切です。
肌を労る適切な保湿ケア方法

スキンケアでは、適切な保湿を意識して、肌を労わりながら行うことが大切です。
続いて、保湿ケアの基本を解説します。
洗顔後はすぐに保湿する
洗顔後は、洗顔によって失われた水分をすぐに補うことが大切です。
時間が経つと、肌の表面が乾燥してしまう分、保湿しすぎる原因になりかねません。
肌がまだしっとりしているうちに、化粧水や乳液などで適量の保湿を行い、うるおいをしっかり閉じ込めましょう。洗顔後の保湿ケアは、そのスピードが大切なポイントです。
適量を守って「ちょうど良い保湿」を意識する
化粧水・乳液・クリームは、肌が吸収できる量を使うことが大切です。塗りすぎると角層がふやけ、バリア機能が低下しやすくなります。
「少なすぎず、多すぎず」のちょうど良いバランスを意識することで、うるおいを保ちやすくなります。
適量は、肌質や季節によっても変わるため、自分の肌の感触を確認しながら調整してみてください。必要とする量を見極めることが、すこやかな肌への第一歩です。
化粧水の後は油分でフタをする
化粧水で与えた水分は、そのままでは蒸発しやすいため、乳液・クリームなどの油分でフタをして保湿力をキープしましょう。化粧水だけでは、十分な保湿とはいえません。
乳液・クリームを塗る際は、厚塗りにならないように適量を守ることがポイントです。
肌の水分・油分のバランスを整えることで、うるおいを保ちつつ、保湿のしすぎを防ぐことができます。
まとめ:保湿しすぎにならないように肌を労わるスキンケアを意識しよう
保湿しすぎないためには、肌に必要なうるおいを意識した適量の保湿と、現在の肌に合わせたスキンケアが大切です。
部分ごとの重ねづけや洗顔後すぐの保湿、化粧水の後に乳液・クリームでフタをするなど、肌に負担をかけず必要な量のうるおいを与える方法を取り入れましょう。
大切なのは、“肌と向き合うこと”。今日の肌の状態を観察しながら、自分に合った保湿ケアを心がけましょう。






