「肌表面はベタついているのに、触れるとどこかカサつきが気になる…」――そんな肌状態に心当たりはありませんか。それは、もしかすると「インナードライ肌」かもしれません。
インナードライ肌は「脂性肌」や「乾燥肌」と異なるため、インナードライ肌ならではのアプローチが必要です。しかし、どんなスキンケアが必要かわからず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、インナードライ肌がどのような状態かを解説し、見分けるためのセルフチェック方法を紹介します。インナードライ肌の原因や、肌の状態を整えるためのスキンケア方法も紹介するため、肌の「ベタつき」と「カサつき」の両方に悩む方にとって、スキンケアの参考になれば幸いです。

監修者:秦 絢香
都市銀行や外資系企業での勤務を経て医師の道へと転身。皮膚科・美容皮膚科にて臨床経験を積み、2025年3月西荻みなみクリニックを開院。豊富な経験を活かし、患者ひとりひとりの悩みに寄り添う丁寧な診療を心がけ、保険診療から美容施術まで幅広く対応している。
西荻みなみクリニック:https://nishiogi-hifuka.jp/
※本記事には商品紹介の項目が含まれますが、医師が特定の商品を推奨するわけではありません。
インナードライ肌とは?
「インナードライ肌」とは、肌の表面は皮脂でベタついているにもかかわらず、肌の内側は乾燥している状態を指し、別名「乾燥性脂性肌」とも呼ばれます。
肌の表面はテカテカしているため、一見うるおっているように見えますが、実際は肌のうるおいを生み出す力が弱く、乾燥が進んでいる状態です。皮脂によるベタつきやテカリがあるため乾燥に気付かず、知らない間に乾燥が進行するという悪循環に陥るケースもあります。
「インナードライ肌」と「脂性肌」「乾燥肌」の違い
「インナードライ肌」と「脂性肌」は一見見分けがつきにくいものの、それぞれ以下のような特徴があります。
また、「インナードライ肌」と「乾燥肌」の共通点と特徴は以下の通りです。
肌に寄り添ったスキンケア方法を取り入れるために、自分の肌がどのような状態か知っておきましょう。
インナードライ肌を見分けるセルフチェック
インナードライ肌の方は、皮脂の過剰分泌や乾燥が自覚なく進行しているケースが少なくありません。自分がインナードライ肌かどうか気になる場合は、以下のセルフチェックを行ってみましょう。
私は「インナードライ肌」?セルフチェック
Tゾーンは皮脂でテカっているのに、目元・口元は乾燥してカサついている
毛穴の開きが目立つ
洗顔後すぐは肌がつっぱるのに、時間が経つとベタつく
ニキビや吹き出ものができやすいのに、乾燥を感じる
ファンデーションがヨレやすく、ベースメイクが崩れる
皮脂が浮くのに、肌が乾燥してゴワついている
上記のチェックポイントがひとつでも当てはまる場合は、インナードライ肌である可能性があります。
インナードライ肌になってしまう原因
インナードライ肌になってしまう主な原因は、角層がうるおいを保てず、肌のバリア機能が下がってしまうことで起こる肌内側の「乾燥」です。
角層がうるおいを保てなくなる要因には、肌状態に合わないスキンケア、空気の乾燥、紫外線、生活習慣の乱れ、ストレスなどがあります。
日常の様々な要素が肌内側の乾燥につながることを意識し、インナードライ肌に寄り添うケアにつなげましょう。
インナードライ肌になってしまう原因①肌状態に合っていないスキンケアによる乾燥
「肌状態に合わないスキンケア」は、インナードライ肌の原因になります。
例えば、水分と油分のバランスが整っていない肌は、インナードライ状態に陥りやすいです。
「肌の表面がテカっているから、自分は脂性肌かも」と思い、化粧水でうるおいを補給した後に乳液やクリームを使わないようなスキンケアは、実はインナードライ肌に適していません。
化粧水の後に乳液やクリームでフタをしないと、与えた水分が蒸発して乾燥が進んでしまいます。乾燥が進むと皮脂が過剰に分泌されるという悪循環に陥るため、水分だけでなく油分も補うことが大切です。
インナードライ肌に適切なスキンケア方法は、後ほど詳しく解説します。
インナードライ肌になってしまう原因②空気による乾燥
「空気の乾燥」は、インナードライ肌を悪化させる要因のひとつです。
空気が乾燥すると肌のうるおいが奪われやすくなり、スキンケアで補っても追いつかないことがあります。秋冬は特に乾燥しやすい季節ですが、実は、暑さの厳しい夏も乾燥に対するスキンケアは必要です。
夏は、エアコンなどの空調設備による送風で、肌が乾燥しやすくなります。また、汗をたくさんかくことで、蒸発する際に一緒に肌の水分も奪われ、肌がカサつきやすくなります。
そのため、季節に関係なく、乾燥による肌への影響をこまめに確認することが大切です。冷暖房の使用や汗などによって肌の乾燥が進んでいないか、自分の肌状態を丁寧に観察しましょう。
インナードライ肌になってしまう原因③紫外線ダメージによる乾燥
「紫外線」の影響によって肌の水分が失われた結果、インナードライ肌になる場合があります。
紫外線を浴びると、まず肌の表面が乾燥しやすくなります。その結果、バリア機能が低下し、肌内部のうるおいが失われることがあるため、注意が必要です。
さらに、紫外線を浴びると肌の代謝(ターンオーバー)が乱れやすくなり、肌本来のうるおいをキープする力が弱まってしまうことも。このように肌がうるおいを生み出す力が弱まると、インナードライ肌になってしまうことがあります。
紫外線は目に見えないため、肌がダメージを受けていても自覚しにくい傾向があります。紫外線は、「日焼け」だけでなく「乾燥」も引き起こすことを理解し、UVケアと保湿ケアの両方を丁寧に行いましょう。
インナードライ肌になってしまう原因④睡眠不足による乾燥
「睡眠不足」は、インナードライ肌の原因になる場合があります。
睡眠時間が不足すると、成長ホルモンの分泌量が低下しやすくなります。成長ホルモンは身体の成長や修復にかかわる大切なホルモンで、肌の代謝(ターンオーバー)にも深く影響します。そのため、分泌量が低下すると乾燥が進んでしまう可能性があり、注意が必要です。
また、睡眠不足は肌のバリア機能にも影響を与えやすく、外的刺激から肌を守る力が弱まってしまうことも。乾燥だけでなく、揺らぎやすい肌状態を引き起こすきっかけにもなりかねません。
インナードライを防ぎ、肌が本来持つ力を整えるためにも、スキンケアと同じくらい「睡眠」を大切にしましょう。
インナードライ肌になってしまう原因⑤食生活の乱れによる乾燥
「食生活が乱れる」と、インナードライ肌を引き起こす可能性があります。
食べ過ぎや無理なダイエット、偏った食生活などの影響で肌に必要な栄養素が不足すると、乾燥を招いてしまいます。
バランスの良い食生活は身体の健康だけでなく、インナードライ肌のケアにもつながるため、日々の食生活を見直してみるのも良いかもしれません。
インナードライ肌になってしまう原因⑥過度なストレスによる乾燥
「過度なストレス」は、インナードライ肌を引き起こす場合があります。
ストレスがかかると、皮脂の分泌量が増加する傾向があります。その結果、肌の表面がテカったり、ベタついたりすることも。また、ストレスによって肌のバリア機能が低下することもわかっています。
日々の生活のなかで、知らず知らずのうちに様々なストレスを抱えていることもあります。もし最近、スキンケアをしても「乾燥が気になる…」「肌の調子が揺らぎやすい…」と感じる場合は、肌と一緒に心を整える時間をつくることもひとつのケア方法です。
インナードライ肌をスキンケアで整える方法
インナードライ肌が悪化しないようにするためには、睡眠不足や食生活の乱れを解消するなど、生活習慣を整えることが大切です。さらに、「うるおいのバランスを整えるスキンケア」を習慣付ければ、インナードライ肌をすこやかに整えられます。
以下では、インナードライ肌を整えるためのスキンケア方法を、工程ごとに紹介します。
メイク落とし・洗顔は適切な頻度でやさしく行う
インナードライ肌をスキンケアで整えるためには、毎日のメイク落としや洗顔の際に、やさしさを意識したケアを行うことが大切です。ゴシゴシと擦らず、摩擦をできる限り減らすように心がけてみてください。摩擦が生じると、肌にダメージを与えてしまう可能性があります。
洗顔時は、洗顔料をしっかり泡立て、やさしくなでるように洗うと良いでしょう。泡立てが苦手な方や手間に感じる場合は、泡で出るタイプのものや泡立てネットを活用するのもひとつの方法です。
なお、クレンジングや洗顔に時間をかけすぎてしまうと、必要な皮脂まで取りすぎてしまうことがあります。そのため、肌に必要なうるおいを残しつつ、スムーズに汚れを落とせるアイテムを取り入れるとバランスのとれたケアにつながるため、おすすめです。
また、皮脂が気になって洗顔の回数を増やしたくなるケースもありますが、洗いすぎは乾燥の原因になることも。洗顔は、朝と夜の1日2回を目安に、今の肌状態に合わせて心地良く続けられる頻度で取り入れてみてください。
化粧水でたっぷり保湿する
インナードライ肌はうるおいが不足している状態であるため、化粧水でたっぷり保湿することが基本のケアとして大切です。
保湿する際は、商品ごとに推奨されている適量を、顔全体にやさしくなじませます。肌に触れた時に、もっちりとした弾力やひんやりとした感触があれば、肌が保湿されているサインです。
また、日中は外気や冷暖房、紫外線などの影響で肌が乾燥しやすくなるため、ミストタイプの化粧水で適宜水分を補給するのもおすすめです。こまめに水分を補うことで、インナードライ肌をケアできます。ただし、ミストタイプで水分主体のアイテムは、蒸発で余計に乾燥を招くケースもあるため、きちんと保湿できるアイテムを選びましょう。
乳液・クリームで油分を補う
化粧水で肌に水分を与えた後は、乳液やクリームで油分を補いましょう。
化粧水の後に塗る乳液やクリームには、肌に与えた水分を蒸発しにくくする「フタ」としての働きがあります。皮脂が気になる時は油分を含むアイテムを避けがちですが、インナードライ肌は内側が乾いているため、油分を取り入れることも大切なポイントです。
とはいえ、ベタつきやテカリが気になる時は、軽やかなテクスチャのアイテムを選んで薄く伸ばすくらいが、肌にとって心地良い場合もあります。例えば、皮脂が目立ちやすいTゾーンは乳液だけに留め、乾燥しやすい頬や目元・口元には、クリームを重ねるといったバランスの取り方もおすすめです。
肌状態や季節に応じて、質感や塗る量を調整しながら、自分にとってちょうど良い保湿感を見つけていきましょう。
紫外線ケアを併せて行う
インナードライ肌をすこやかに整えるためには、日々の保湿に加えて、紫外線ケアも欠かせません。スキンケアが終わった後は、メイクの前に日焼け止めを塗りましょう。
外出時は、帽子や日傘、上着などのアイテムを活用しながら、肌が直接紫外線を浴びないように意識してみてください。紫外線は、晴れた日だけでなく曇りの日や屋内でも肌に届いてしまうため、天候や場所を問わず毎日の紫外線ケアを習慣にしていくのが理想的です。
また、紫外線ケアは日焼け止めだけでなく、スキンケアでもアプローチできます。保湿をしっかり行い、ビタミンCなどの成分を与えて肌を紫外線から守りましょう。
毎日の小さな積み重ねが、未来のすこやかさにつながります。
まとめ:インナードライケアをして大人の肌を整えよう
インナードライ肌は、肌表面の皮脂量が多く、肌の内部は水分量が少ないため、皮脂を減らすアプローチの前に肌をきちんと保湿する必要があります。
皮脂も乾燥も気になる大人の肌。すこやかな肌を保つために大切なのは、肌を“ととのえる”ことです。
自分の肌と向き合いながら今の状態に合ったスキンケアを取り入れ、無理のない範囲で生活習慣を少しずつ整えていくことが、インナードライ肌をケアする第一歩。
肌をやさしく労ってととのえるための選択を、毎日少しずつ取り入れてみてください。
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【軽いテクスチャでうるおいを】N organic Basic バランシング エッセンスミルク
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軽いテクスチャでベタつきが気になる方も使いやすいですが、しっかりうるおいを与えてフタをするので、肌のうるおいを保持します。
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ベタつかないため、皮脂が気になるインナードライ肌の方も使いやすいでしょう。
Customer Reviews(お客様の声)
40代/定期便11ヶ月利用
★★★★★
くすみ
サンプルが良かったので購入しました。朝も使用していますが、ベタつかず使いやすいです。
2025.05.16
30代/定期便10ヶ月利用
★★★★★
良い
とろっとしていて、しっかり保湿してくれます。
2025.05.07
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パルミチン酸レチノール:整肌成分・トコフェロール:整肌成分・テトラヘキシルデカン酸アスコルビル:整肌成分