「しっかり保湿しているはずなのに、なぜか口周りだけ乾燥してカサつく…」――そんな経験はありませんか。
口周りは「皮脂腺が少ない」「動きが多い」「マスクで刺激されやすい」などの様々な要因によって、顔のなかでも特に乾燥しやすい部位です。乾燥の原因と適切な対処法を知ることで、口周りの肌トラブル※をケアできます。
本記事では、口周りが乾燥するいくつかの原因と、タイプ別の対処法、肌のタイプに合わせた効果的なケア方法、全タイプ共通の基本ケアまで幅広く解説します。
口周りのカサカサや粉ふきに悩む方にとって、自分の肌への理解を深め、より良いケアを始めるきっかけになれば幸いです。
※ 肌荒れ、乾燥、赤み

監修者:佐藤 薫
形成外科・美容皮膚科「かおるクリニック(杉並区荻窪)」院長。
肌と髪のお医者さんとして自然な美しさを追い求める。
「メスを使わない美容医療」、ピーリングやトレチノインによる「結果の出るシミ治療」をライフワークとしている。監修著書に「美容成分図鑑」(新生出版社)。
かおるクリニック:https://www.kaoruclinic.com/dr.php
※本記事には商品紹介の項目が含まれますが、医師が特定の商品を推奨するわけではありません。
口周りが乾燥する原因
口周りは、食事や会話などで皮膚が活発に動くため、顔のなかでも特に乾燥しやすい部位です。
また、口周りはケアが行き届きにくい部位でもあります。原因を正しく理解して、自分の肌に寄り添った適切なケア方法を見つけましょう。
皮脂腺が少ないため
「皮脂腺」とは、肌にある皮脂を分泌する器官のことです。皮脂は肌表面に膜(皮脂膜)をつくり、水分の蒸発を防いでうるおいを保持する大切な役割を果たします。私たちの皮膚は、この皮脂膜によって乾燥から守られています。
しかし、口周りは顔のなかでも皮脂腺が少ない部位です。そのため、皮脂膜が薄くなりやすく、水分を保持する力が弱い傾向にあります。
乾燥が進行すると、口周りの皮膚がひび割れたり、皮が剥けたりします。こうした肌トラブルを避けるためにも、不足しやすい油分を適度に補い、肌のバリア機能をサポートすることが大切です。
動きが多く摩擦が発生しやすい部位であるため
口は、会話や食事など、日常生活で頻繁に動く部位です。
笑う、話す、食べものを噛むなどするたびに、口周りの皮膚は伸び縮みを繰り返します。皮膚の摩擦は動く頻度が多い部位ほど起こりやすく、肌のバリア機能が低下する傾向があります。
また、口周りへの摩擦は動作だけではありません。
リップや口紅を落とす際のクレンジング、食事後に口を拭く動作、無意識に口元を触るクセなども、全て摩擦の原因となります。特にメイクを落とす時は、ゴシゴシと擦ってしまいやすいですが、これも肌への負担につながります。
加齢で口元が変化し肌の代謝(ターンオーバー)が乱れやすくなるため
年齢を重ねるにつれて、唇の形が少しずつ変化し、薄くなるという研究結果があります。唇が薄くなると、その周りの皮膚も薄くなりやすく、伴って肌のバリア機能や水分を保つ力も弱まってしまいます。
また、加齢によるホルモンバランスの変化は、肌の代謝(ターンオーバー)にも影響を与えます。古い角質が肌表面に残りやすくなり、乾燥やシミ・しわなどのトラブルを引き起こしやすいです。
そのため、今までと同じスキンケアでは、口周りの乾燥をケアしきれなくなる場合があります。
年齢とともに変化する肌の状態を理解し、その時々の肌に合うケアを取り入れることが、大切なポイントです。
マスクの着脱によって摩擦や湿度変化が発生するため
マスクと肌が擦れることで摩擦が生じ、肌の負担となる場合があります。
軽度な運動を伴う場合、わずか30分という短時間でも肌ダメージが現れたという研究結果※もあり、長時間の着用は肌のバリア機能を低下させる要因となりうるでしょう。
また、マスク内部は呼気によって湿度が高い状態ですが、マスクを外した瞬間、たまった湿気が一気に放出されます。この時、肌表面の水分も一緒に奪われてしまうため、口周りの急激な乾燥を引き起こしてしまうのです。
摩擦による物理的なダメージと、湿度変化による水分の消失という二重の負担が、口周りの乾燥を深刻化させる可能性があります。
※出典:花王株式会社「衛生マスク着用による皮膚性状への影響」
口周りのケアが不足しているため
口周りは顔のほかの部位に比べて凸凹が多く、複雑な形状です。そのため、化粧水や美容液、乳液などを塗る時にムラが起きやすく、十分なケアが行き届かないことがあります。
また、食事や飲みものを口にしたり、無意識に口元を触ったりする日常動作によって、せっかく塗った乳液やクリームなどの保湿成分が落ちてしまい、気付かないうちに保湿不足になりやすいです。
なお、口周りは皮脂量がもともと少ないため、テカリや汚れが気になりにくく、ケアの必要性を感じにくい部位でもあります。このようなことも、口周りのケア不足につながるひとつの要因といえるでしょう。
口周りの乾燥チェックリスト|あなたの肌は何タイプ?
口周りの乾燥といっても、その原因や症状は人それぞれ異なります。効果的なケアを行うためには、まず自分の乾燥タイプを知ることが大切です。以下のチェックリストで、当てはまる項目を確認しましょう。
【摩擦による乾燥タイプ】
◻ マスクをよくつける
◻ 食事の後、口を拭くことが多い
◻ 口周りに赤みやヒリヒリ感がある
◻ クレンジングはゴシゴシ擦って手早く済ませてしまうことが多い
◻ 洗顔時は手でよく擦るように洗う
【うるおい不足による乾燥タイプ】
◻ 洗顔後すぐにつっぱり感がある
◻ メイクのノリが悪い
◻ 笑うと口周りがつっぱる
◻ 朝起きると口周りがカサカサしている
◻ 化粧水だけで保湿を済ませることが多い
【年齢による乾燥タイプ】
◻ 以前より口周りの乾燥が気になるようになった
◻ 口周りに乾燥小じわが増えてきた
◻ ほうれい線が目立つようになった
◻ 肌のハリ・弾力の低下を感じる
【敏感肌による乾燥タイプ】
◻ 季節の変わり目に肌トラブル※が起きやすい
◻ 生理前後で肌の調子が変わる
◻ ストレスを感じると肌に出やすい
◻ 化粧品で刺激を感じることがある
◻ 口周りがかゆくなることがある
一番多くチェックがついたものが、あなたの口周りの乾燥タイプです。
タイプによって適切なケア方法は異なるため、次の章で紹介するタイプ別のケア方法を参考に、自分に合うお手入れを始めてみましょう。
※肌荒れ、乾燥、赤み
タイプ別!口周りの乾燥をケアする方法
チェックリストで自分の乾燥タイプがわかったら、それぞれの特徴を理解して、肌に寄り添ったスキンケアを行うことが大切です。
以下では、各タイプの特徴と効果的なケア方法を詳しく解説します。自分に合う方法を取り入れて、口周りの乾燥と上手に向き合っていきましょう。
【摩擦による乾燥タイプ】口周りの乾燥をケアする方法
摩擦による乾燥タイプは、マスクや口を触ることによる物理的なダメージが顕著に現れている状態です。マスクを普段からつけている方や外食が多い方、メイク直しを頻繁にする方がなりやすい傾向にあります。
ケアとして有効なのは、クレンジングと洗顔の見直しです。
口紅や汚れを落とすためにゴシゴシと擦るのではなく、泡でやさしく包み込むように洗いましょう。洗顔後は、低刺激性の化粧水で口周りをしっかり整えます。保湿のムラが起きないよう、コットンを使って口周りをパックするのもおすすめです。
仕上げには、保湿力のあるクリームを口周りに多めに塗り、肌を保護します。特にマスクをする前は、ワセリンなどで口周りをガードすると、摩擦によるダメージを軽減できます。
【うるおい不足による乾燥タイプ】口周りの乾燥をケアする方法
うるおい不足による乾燥タイプは、肌の皮脂・水分量ともに不足した状態です。
肌表面がかさついて、粉をふきやすいのが特徴的な症状といえます。忙しくてスキンケアに十分な時間を取れない方や、エアコンが稼働する環境に長時間いる方に起きやすい傾向があります。
このタイプの場合は、まず洗顔料から見直しましょう。保湿成分を含むアイテムを選び、洗いあがりの肌をしっとり整えることが大切です。
スキンケアでは、化粧水を2〜3回重ね付けし、その後に美容液と乳液・クリームをたっぷりと使った集中保湿が効果的です。
特に夜のケアは重要なポイントです。シートマスクで集中的にうるおいを与えたり、ナイトクリームで就寝中もしっかり保湿したりすることで、効果的なケアにつながります。
【年齢による乾燥タイプ】口周りの乾燥をケアする方法
年齢による乾燥タイプは、加齢により肌機能が低下している状態です。
口周りの乾燥に加えて、小じわやハリ感の不足なども気になり始めるのが特徴です。今までと同じケアではもの足りなさを感じるようになったら、年齢に合わせたスキンケアへの見直しが必要なサインかもしれません。
このタイプは、年齢に合ったスキンケア商品を使い、保湿ケアをより重点的に行うことが大切です。洗顔や化粧水だけでなく、美容液やブースターを取り入れて、肌の奥※1までしっかりうるおいを届けましょう。
仕上げには、エイジングケア※2をサポートする成分が配合されたクリームでしっかりフタをします。肌の水分を逃がさないよう、口周りにはやさしく重ね塗りするのがポイントです。
※1角質層まで
※2年齢に応じてうるおいを与えるケア
【敏感肌による乾燥タイプ】口周りの乾燥をケアする方法
敏感肌による乾燥タイプは、皮膚のバリア機能が低下している状態です。
不規則な生活やストレスを抱えていると、肌が敏感に傾きやすく、口周りの乾燥やかゆみなどのトラブルが起きやすくなります。季節の変わり目や体調の変化で症状が現れやすいのも、このタイプの特徴といえるでしょう。
敏感な状態の肌には、できるだけ刺激を与えないケアが大切です。洗顔料の使用は最小限にとどめ、水またはぬるま湯での洗顔を心がけましょう。朝は特に、ぬるま湯洗顔だけでも十分な場合があります。
スキンケアでは、うるおい成分が配合された低刺激性の化粧水を選び、手のひらで温めてからやさしくなじませます。
保湿クリームも同様に、保湿成分が入った低刺激性のアイテムがおすすめです。肌の調子を見ながら使用量を調整し、口周りのすこやかさを保ちましょう。
なお、かゆみが強い時やただれがある場合は、早めに受診することをおすすめします。
【全タイプ共通】口周りの乾燥ケアの基本
ここまでタイプ別の対処法を紹介しましたが、どのタイプにも共通する基本的なケア方法があります。
基本の手順を押さえることで、すこやかでキメの整った口周りへと導くことが可能です。以下で紹介するポイントを日々のケアに取り入れてみてください。
保湿成分が配合されているアイテムを選ぶ
口周りの乾燥をケアするためには、メイクや汚れをきちんと落とすことが重要です。
ただし、洗浄力の強いクレンジングを使うと、汚れと一緒に肌に必要な水分まで奪ってしまう場合があります。乾燥が気になる口周りは、肌のうるおいを守りながら汚れを落とすことが大切です。
おすすめは、保湿成分配合のクレンジングアイテムです。ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分が含まれたアイテムを選ぶことで、クレンジング後のつっぱり感を軽減し、口周りのうるおいを保つことができます。
また、クレンジングと洗顔が一度にできるアイテムを選ぶのも良いでしょう。肌に触れる回数が少なくなることで、摩擦による負担を減らせます。
保湿は丁寧かつすばやく行う
洗顔後や入浴後は、肌の乾燥が急速に進みます。特に口周りは乾燥しやすい部位であるため、できるだけ早く保湿ケアを行いましょう。洗顔後5分以内を目安に保湿するのが理想的です。タオルで水分を軽く押さえたら、すぐにスキンケアに取りかかりましょう。
口周りは凸凹があってケアにムラができやすい部分です。鼻の下や口角など、細かい部分まで意識しながら丁寧に保湿することを心がけてみてください。
コットンに化粧水をたっぷりとしみこませて、口周りに5分ほどパックするのもおすすめです。
使用する化粧水や美容液は、うるおい成分であるセラミドや、ヒアルロン酸が配合されたものを選ぶと良いでしょう。これらの成分が角質層のすみずみまで浸透し、口周りのうるおいをしっかりサポートしてくれます。
内側からのケアも意識する
口周りの乾燥ケアを行う際は、スキンケアだけでなく、普段の食事にも意識を向けてみましょう。
身体の内側からアプローチすることで、すこやかな肌へと導くことができます。特にビタミンは三大栄養素の吸収効率を上げたり、肌の酸化を防いだりする作用があり、積極的に摂りたい栄養素です。
食事から十分な量を摂るのが難しい場合は、サプリメントを活用するのもひとつの方法です。ただし、サプリメントを摂取しても、健康を増進したり、疾病を回復させたりなど、医薬品のような効能が期待できるわけではありません。
栄養バランスのとれた食生活を心がけ、身体の内側と外側の両方から、口周りのすこやかさを整えていきましょう。
まとめ:口周りが乾燥する原因を把握して自分に合った保湿ケアをしよう
口周りは皮脂腺が少なく、動きも多いため、顔のほかの部位に比べて乾燥しやすい特徴があります。かゆみや粉ふきなどの肌トラブルを避けるためにも、日々の保湿ケアが大切です。
また、摩擦・うるおい不足・年齢・敏感肌など、自分の肌タイプを正しく理解し、それぞれに合わせたケアを行うことも重要です。保湿成分配合のアイテムを選び、丁寧かつ素早いケアを心がけ、内側からのアプローチも忘れずに行いましょう。
毎日の丁寧な保湿ケアの積み重ねが、すこやかで美しい口周りへと導いてくれます。自分の肌と向き合いながら、無理のないケアを続けていきましょう。
N organicのスキンケア
N organicは、「ありのままの自分」を愛するためのスキンケアブランドです。肌悩みや年齢に応じた「本当に必要なケア」に正面から向き合い、ひとりひとりが自分の素肌を愛おしむことを大切にしています。
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あなたのありのままを、もっと好きになれるスキンケアを始めてみませんか。
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Customer Reviews(お客様の声)
50代/定期便3年利用
★★★★★
大好き
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2023.10.29
50代/定期便1年利用
★★★★★
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お風呂上がりに、ドライヤー後に、寝る前に追いローションします。
2023.09.26
40代
★★★★★
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2023.09.21
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Customer Reviews(お客様の声)
30代/定期便1ヶ月利用
★★★★★
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2024.11.24
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2024.11.15
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